私たち工務店が、なぜ睡眠にこだわるのか?
ここ20年間、私たちの生活は一変しました。
仕事ではパソコンを使うことがほとんどですし、だれもがスマホを持ち歩くようになりました。
そのおかげで、私たちは多くの情報にふれ、脳を酷使する時間が圧倒的に多くなりました。
この疲れた脳(脳疲労)を回復させるためには、「良質な睡眠」は必須条件です。
この「良質な睡眠」には、睡眠環境がとても重要です。
家の中で最も長く自己の意識をコントロールできないのが睡眠中の時間であり、
最もからだを活動させないのが、睡眠中の時間でもあるからです。
そして、この睡眠の時間は「睡眠環境」に影響されます。
家づくりで、皆さまの健康を考えるとき、私たちはこの睡眠環境を重視し、
「寝室環境」を最重点室と捉えています。
もちろん、良質な睡眠には、睡眠に対する知識と自助努力は必要ですが、
睡眠にこだわる「寝室環境」について
どのような環境をつくっているのか、ご覧いただければ幸いです。
綺麗な空気をつくる
閉鎖されている寝室、あるいは給気口しかない寝室では、
自身の呼吸からでるCO2で、部屋のCO2濃度が高くなりやすくなり、
濃度が高いと呼吸が浅くなり、脳にとり酸素供給が不足しやすくなる原因となります。
また、CO2濃度の増加は、睡眠中に頻繁に目が覚めたり、起きた時の頭痛や疲労感
および、睡眠障害のリスクが高くなる懸念があるとされています。
濃度を低減すること、これも重要な「綺麗な空気」をつくる役割だと私たちは考えています。
なお、寝室ではCO2以外でも、ハウスダストや花粉など異物となるような物質の
呼吸からの侵入を軽減し、「より綺麗な空気」をつくっています。
温度をつくる
睡眠時の脳の温度は、22℃~24℃が最適といわれていますが、
脳温度は、呼吸から影響をうけるとされるため、寝室の温度はとても重要です。
特に深部体温を一定に保つため、自律神経が「夏の室温が高い場合」は、発汗を促して体温を下げたり、
「冬の室温が低い場合」は、ふるえによる熱生産や血管を収縮させ,熱を逃さないよう調整をしています。
体温の調整幅が高いと、自律神経は睡眠中も指令を出し続けることになり、
結果として、疲労を蓄積させてしまうとされています。
寝室の温度が重要なのは、自律神経にとり環境負荷の少ない状況をつくる事であり、
そのために私たちは、寝室への屋外からの熱影響(夏の暑さや冬の寒さ)を受けにくくし、
エアコンの可動率も小さくなるような「温度環境」をつくっています。
なおこのことは、「湿度環境」をつくるうえでも、大変重要となります。
ひかりをつくる
寝室では、眼球に入る光の情報を制限する必要があるため(睡眠に対する影響)
照明のブルーライト(380~500nm)を制限し、
眠りを邪魔しない明るさと配置にこだわる、「ひかり環境」をつくっています。
また、入眠前のリビングでは、サーカディアン照明を基本としています。
なお、上記内容は、脳が自然に眠ろうとする力を妨げないよう、環境を整備することを基本としています。